ユリ熊嵐 1~4話 感想 考察 メモ
今期のアニメはアルドノア・ゼロとログ・ホライズン、
寄生獣、四月は君の嘘、七つの大罪辺りで十分以上に満足していたのですが、
ユリ熊嵐の4話があまりにもストライクすぎて堪らなかったので衝動もとい感想を。
OP前の段階で色んな童話のイメージが過って、
サブタイトルからのOPで涙腺がヤバかったですね…(早い
一応、考察と付けましたが飽くまで自分視点なので、
自分が楽しむための要素のまとめの方が近いかもしれません。今回は特に
ボンジュール鈴木 - あの森で待ってる
ユリ熊嵐はOPとBGMが良いですよね。ストライクです。
EDもそうですが、歌詞が内容を語ってる気がします。
フランス童謡 もう森へは行かない
OPタイトルとフランス的な歌で何となくこの曲が浮かびました。
フランスの童謡で子供の遊び歌ですね。
理由をつけて森へは行かないと言う女の子を誘って、
輪になって踊って好きな子にキスしましょうというような歌です。
遊びとしては、「かごめかごめ」「花いちもんめ」が近いのでしょうか?
Françoise Hardy - もう森へなんか行か
ギイ・ボンタンペッリがこの童謡をモチーフにした歌を作詞し、
フランソワーズ・アルディ等もカバーしているくらい、
フランスでは有名な童謡らしいです。
こちらの内容は、もう青春は過ぎ去ってしまい、
森へ行くことはないというような歌ですね。
グレゴリオ聖歌 天使のミサ キリエ
そしてこの童謡のメロディは、
グレゴリオ聖歌の天使のミサ「キリエ」から来ています。
荒川美穂、生田善子、山根希美 - TERRITORY
OPの歌詞もそうですが、
森は出会いの場であり、青春の象徴でもあり、
そこを断絶したのは教会の秩序なのかなと思いました。
森へは行かないと言っても誘ってくれたときとは違い、
今は掟を破ってでも森で待ってるから…みたいに個人的には感じました。
神話において熊は夜や月、冥界を象徴することが多いです。
ケルトでは熊は戦士階級の象徴でもあります。
司祭階級の象徴であるイノシシと争い、
国家と教会の争いを表現したりするそうです。
教会のような学校、国を持ち裁判を行う熊、そんなイメージが浮かびました。
しかし断絶のコートの裁判は熊と人のため、
熊が人を食べ、人が熊を撃つという果て無き戦いを制限するためだとは思いますが、
それは熊の秩序であり、熊独特の価値観で、
人間とは異なる存在であることを強調しているのかなとも思いました。
更に断絶のコートは人と熊の彼岸。
下が水面になっており、水は境界の象徴です。
人と熊の境界であり、もしかしたら黄泉の国との境界でもあるのかもしれません。
それでも人にとって熊の世界は異世界であり、
熊にとっても人の世界は異世界です。
神話では、異世界で物を食べることはその国の住人になることを意味し、
簡単には帰ってはこれなくなるという話が幾つかあります。
エッシャーのだまし絵のようなモチーフが多々登場します。
嵐が丘学園のシンボルか何かでしょうか?
エッシャーの「空と水 1」を思い出しますね。
そういえば椿輝家のリビングにある木彫の熊は、
魚が熊を食べていましたね。
ともあれ私にはこの画は、切り取られた百合の花が、
天へと飛び立つ鳥に変わって行くように見えました。
OPにも出てきますが、劇中で最初に出てきたのが純花のお葬式の場面で、
「地上での生は終わりを迎えた」との台詞から、
花は地に落ち、鳥は飛び立つというイメージを連想したのかもしれません。
ラヴェル - 3つのシャンソン 天国の美しい3羽の鳥
鳥と言えばフランス繋がりで、この曲を思い出しました。
天国から戦場に散った恋人の報せをもたらす鳥の歌です。
神話や伝承では鳥が人間の霊魂を運ぶ役割を果たすことが多いです。
これは死ぬときも生まれるときも同じですね。
百合は純潔の象徴であり、聖母マリアの象徴として描かれますが、
元々はローマ神話の結婚や出産を司る女神ユノの聖花であり、
希望を象徴する物でもあります。
ギリシャ神話ではヘラの乳から天の川と百合が生まれたとされています。
本物の好きが星でありユリであり、
はちみつなのはこの辺のイメージもあるかもしれませんね。
そして他にも鳥のモチーフは様々な場所に現れており、
学校の秩序、群れの空気、透明な嵐は鳥の群れで表現されていると思います。
希望の象徴である百合を鳥の群れが刈り取るようにも見えます。
螺旋階段では、鳥の群れが飛ぶ方向に逆らっているようにも見えますね。
屋上の柵での鳥が飛ぶ方向にも感じる物があります。
グノー - アヴェ・マリア
オルゴールに使われている曲ですね。
ユリ承認(変身シーン)にも同じ曲がアレンジされて使われています。
紅羽はあの子のことが大好きなのよね
大丈夫 きっとまたあの子に会えるから
紅葉が本当に 会いたいと強く願うなら
屋根裏部屋、空いてるんでしょ?
涙の味がする
知ってる? 悲しい、寂しいときの涙はごちそうの味がするんだ
涙の味 紅羽の好きは本物だ
あなたに何がわかるの?
わかるよ 私の好きも本物だから
わかりっこない! 純花と私のこと何も知らない癖に知ったような口をきかないで!
(紅羽を押し倒す)
椿輝紅羽、会いたかった 私達は君に会うためにここに来たんだ
どういうこと…?
……。
匂うよ デリシャスメル 君に私の好きを
わたしは平気、あの子に好きを貰ったから
好きを貰う?
うん、それを返しに行く。会って、わたしの好きを届けに行く。
約束したんだ もう一度会って、キスをするって。
キス?
そう、約束のキス
銀子の首飾りはやっぱり紅羽の母親の物と同じでしたね。
てっきり食べたのは銀子かと思ったのですが、
もしかしたら譲り受けた物かもしれませんね。
もしくは食べてしまったことに何か意味があったのか、はたまた奪い返したのか…
オルゴールと共に思い出す母の回想に出てくる「あの子」は銀子かもしれませんね。
好きをくれたのは母親か紅羽か…
そしてオルゴールには月と王冠のモチーフが付いているのも気になります。
最初気付かなかったのですが、屋上の熊は蜜子とこのみだったんですね。
あまり関係ないですが、
Arashi gaoka
Bear
Court
Danzetsu
になっていますよね(笑
関係ないついでに、この場面は死体安置所(?)の引き出しを連想してしまいました。
色が付いた部分がハート型のように見えなくもないような…
透明になりますか 人間食べますか
紅羽 私はあなたを食べる
私の望む物はどこ?
透明な嵐の中 私は探す
約束のキスを 私に
(赤江カチューシャを食べながら)
やっぱり美味しいね 人間の女の子は
たとえ罪でも 食べるよ
スキを壊す者は許さない
学校っていうのは本当に良くできたシステム
私の役目はここにいて ただその時を待つこと
今日のアレ、百合川このみさんの代わりに私が議長になるから
紅羽、これであなたの好きは私の物
駄目ね やっぱり透明な娘は透明な味しかしない
排除されている個体だけが本当に美味しいってこと
好きを諦めない娘の肉だけが柘榴と蜜の味がする 私の餓えを満たしてくれる
泉乃純花 あなたはとても美味しかった
このみが尽きても許さない
この身 このみ 好み
百合に滴るはちみつ、紅羽に害を為す女の子(?)
透明な女の子、諦めない女の子
熊と裁判の関係についてもまだまだ気になります。
好きを諦めますか キスを諦めますか
私は好きを諦めない キスを諦めます
私を人間の女の子にしてください!私は銀子と一緒にあの壁の向こうに行きたいの!
ちょっと待ってちょっと待って人間に化けるとか軽く言ってたのにここに来て…
人間への変身譚はやめて 色々な物が過って涙ががががが
そしてサブタイが「私はキスをもらえない」とか…
その流れでOP…もう駄目でしたね
いや、人間への変身譚が悲劇ばかりなわけではないんですが、
何らかの代償を支払ってまでも願う姿に人魚姫を重ねてしまいましてね…
魔女と取り引きなんてしないと言っていた民ちゃんには、
そんな人魚の悲劇的なイメージを跳ね除けてくれると信じていますよ…
だから早く人魚の花籠の連載再開を(ぇ
本物の好きは天に昇ってお星様になる(星に願い?
そして流れ星になって地上に落ちたお星様は約束のキスになる(願いが叶う?
約束のキスはキラキラお星様の色をしてるんだね(誓のキスと婚約指輪かな(ぇ
爆発した小惑星クマリアの流れ星による影響も無関係ではないかもしれませんね。
自分のテリトリーを守る女王蜂。
だれも近づけさせなかったけれどみるんのことは受け入れましたね。
ですが心を許したはずがそれに気づかず言葉と行動はそれを裏切ってしまう…
気づかず、というより気づかないふりかもしれませんね。
蓋をして蹴飛ばして突き落として…。
獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす、なんて言葉が過りました。
ライオンでも我が子でもないですしあんまり関係ないんですけど。
死んでも死なないような人が、
ある日突然くだらない理由でポックリ死んでしまうのって、
王道だけど良いですよね…(良くない
谷の向こうに落ちてた。だから届けに来た。
谷には川がつきもの。
川は三途の川のように境界を象徴するものでもあり、
そこから持ってきたというのは、
向こうへ行ってしまった弟の忘れ物を届けに来た
という意味もあるかもしれませんね。
そしてこれは考えすぎかもしれませんが、
銀子は既に向こうの住人だったりするのかもしれません。
夢の中のみるんの「うんとうんと遠く」という表現も…
あれから全く成長していない姿で夢に出てきたのも心にきました
失ったものを忘れたら、本当に失ってしまうよ?
私は、最初からあなたが大嫌いで
最初から あなたが 大好きだったんだ
ここのBGMが好みすぎて台詞と相まって涙腺が持ちませんでしたね
そんな大切なはちみつを紅羽のために使ってるところなんかもう…
るるは銀子に、みるんと自分を重ねているんですね…
そんな感じでぼんやりとした感想でしたー
最後まで見ないとわからない感じの物語なので、
まだ何とも言えないですし、そこまで惹かれているわけでもないのですが、
4話はすっごく好みでした! 今まで見てきた甲斐がありました(笑
ではでは~